スルッと周遊往復バス

2005年1月2日

あけましておめでとうございます。いよいよ正月旅行の出発当日を迎えました。今回も目的地は関西ですが、今回は往復とも格安高速バスで行って参りました。(どうして格安かって?)それはストーリーを読んで頂ければ分かります。2日午前9時過ぎに三ッ沢を出発し、まずはいつものように、地下鉄の駅前にあるコンビニに寄り、パンやおにぎりなどを購入し、横浜駅へ。この日は多くのデパートが初売りと言う事もあって、西口の高島屋前には午前10時の開店を前に福袋を買おうとうしている人達が長蛇の列が作っていて、(あー正月なんだな-)と言う光景が広がっていました。一方反対側の東口のそごうはと言いますと午前10時ギリギリに着いたんですが、いつもより開店を早めたようで福袋目当ての行列は既に解消した一方、すぐ隣りの丸井(OI CITY)では係員の誘導により、若い女性を中心としたお客さんが続々と店内に入店していて、正月商戦2日目の戦いの火ぶたがこうして切って落とされました。さて旅の方に話を戻しますと、そごうデパート1階には横浜駅東口バスターミナル(BT)があって、ここからディズニーリゾート・御殿場・成田空港・木更津などへの高速バスが毎日運転されていますが、その中に横浜から大阪まで僅か6,000円で行かれる(横浜昼特急大阪号)と言うのがあります。そこで今日はこの(横浜昼特急)で大阪まで移動する事にしましょう。このバスは西日本JRバスが東京⇔大阪で運転している(東海道昼特急)が好評の事から、神奈川エリアにも範囲を拡大しようと昨年夏に新設され、横浜駅東口BT⇔大阪駅で毎日1往復運転されています。このバスの特長は何より安い事です。同区間には以前から夜行高速バスが走っていますが、夜行バスに比べ値段が2,000円以上も安く、その上大半の席は3列独立シートなので座ってしまえば快適です。

しかし、昼特急の大きなリスクは、何と言っても(渋滞)です。東海道昼特急がデビューして間もない時の旅行では東名高速の渋滞などで大阪到着が約2時間40分も遅れてしまい、宿泊先を変更する事態にまで発展してしまいました。今回もUターンラッシュが始まるという事でそれなりの覚悟はしていました。そしていざ出発すると東名高速道路が大渋滞。手もとのポケットラジオでハイウエイラジオなどからの情報をチェックした所、東名高速道路は神奈川県内のほぼ全線で渋滞していてピーク時には通常4車線(左右2車線ずつ)の大井松田⇔御殿場が大晦日に降った雪で道路が凍結しているため、2車線に規制している事もあり、吾妻山トンネルを先頭になんと60キロの長い渋滞となりました。そして渋滞からようやく抜け出した14時50分、定刻より、およそ2時間30分遅れで最初の休憩地足柄SAに到着。果たして遅れは取り戻す事が出来るだろうか?そしてユースホステル
(以下YHと略します。)の門限に間に合うのか、ちょっと心配になってきました。私は次の浜名湖SAでの休憩時間に今夜宿泊予定の新大阪YHに電話をかけ、事情を説明しました。その結果、もし間に23時の門限に合わないようならこちらの方でキャンセル扱いとするが手数料は取らない。大阪近辺に着いたら電話を入れてくれ。と言う事で話が着きました。その後も愛知県内で故障車が発生したり、名神高速では凍結防止剤を巻く作業のため低速走行となるなどしたから、結局1分も遅れを取り戻せなかったものの、バスが千里ニュータウンに着いた段階で23時までにYHに着けそうだと電話を入れ、予定通り新大阪YHに泊まる事にしました。長らくのご乗車お疲れ様でした。横浜昼特急大阪号は21時56分、定刻より3時間近く遅れて大阪駅桜橋口に到着。その足でYHへ直行です。前回の関西訪問でも宿泊した新大阪YHは大阪駅からJRで1駅の新大阪駅の一番京都よりにある東出口と言う所から歩いて数分の所にある(大阪市立青少年文化創造ステーション 愛称 KOKO PLAZA)と言う施設の9階と10階にあって今回私は和洋室と言うタイプの部屋に泊まりました。この和洋室と言うのは、ドミトリーと呼ばれるYHでは標準的なお部屋と6畳間が一つになった部屋で、ベットの部分には4人が畳の部分には2人が泊まれるようになっています。

2005年 1月3日

午前9時に新大阪YHをチェックアウトし、新大阪駅へ。御堂筋線新大阪駅の改札機に京阪神の私鉄・地下鉄が2日間乗り放題の(スルッとKANSAI 2DAYきっぷ)を通し、いよいよ2日間に渡る関西周遊旅行が始まりました。1日目となる今日は、関西に何度も足を運びながらまだ一度も入った事のない、関西の奥座敷(有馬温泉)の方へ行く事にします。まず新大阪から地下鉄で大阪最大のターミナル・梅田へ。梅田駅で阪急神戸線の特急新開地行きに乗り換え、およそ30分で神戸の中心地、三宮に到着。三宮に着いたら、今度は北神急行電鉄と言う第3セクターの地下鉄で谷上と言う所に向いますが、この北神急行と言うのが優れ者なんです。

阪急神戸線の特急は新開地まで乗り入れていて、新開地駅で神戸電鉄(神鉄)に乗り換えれば有馬口まで行かれますが、地下鉄西神・山手線と相互直通運転している北神急行を使うと三宮駅から2駅10分で神鉄との乗り換え谷上駅まで行けちゃうんです。しかも谷上駅では同一ホームで有馬口方面三田行きに乗り継げるので時間次第では主要時間を大幅に短縮する事が出来ます。新大阪駅から5本の電車を乗り継いでおよそ100分。いよいよ有馬温泉駅に到着です。有馬温泉は江戸時代から全国でも指折りの湯治場として知られ、日本3名湯の一つにも選ばれています。私が実際に入浴したのは(神戸市立有馬本温泉金の湯)と言う入浴施設で、館内は正月休みを温泉で過ごす人達で賑わっていました。

その後有馬温泉から再び電車を乗り継いで大阪方面へ戻る途中、乗り換えの為、三宮駅で途中下車しました。神戸の中心三宮は6,400人以上が犠牲になった、阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)ではビルが倒壊するなどの壊滅的な被害を受けましたが今では完全に復興し元の賑わいに戻っています。そして2005年1月17日で震災から満10年を迎えると言う事で駅前の掲示板には震災10年の今までを降りかえり、これからの10年を考える各種イベントの告知ポスターが貼られていました。そして阪急神戸線の特急で梅田に戻った後、まだ自分が乗る予定の電車まで時間があったので、駅の周りを散策する事にしました。阪急梅田駅は関西でも屈指の大ターミナルで発着ホームだけでも3路線9ヵ所もあります。また駅の下には高速バスの発着場があり、この日は正月3が日の最終日ともあって正月休みを故郷などで過ごした人たちを乗せたバスが次々と入って来ました。写真の高速バスは徳島バス担当の徳島駅発高速舞子・梅田経由の(エディ大阪号)大阪なんば行きです。

17時半過ぎ阪急梅田駅1号線に京都線の特急河原町行きが入ってきました。(1号線?それ変な言い方じゃない)とお思いででしょうが、これは阪急電鉄独自の言い方で同じ大阪梅田エリアでも、JR西日本は(×番乗り場)と言い、阪神電車と地下鉄は(×番線)と横浜駅ではJR・私鉄とも全て(×番線)で呼んでいるのに大阪では会社によって呼び方が全然違うんです。阪急梅田駅を出た京都線の特急電車はおよそ40分で河原町駅に到着です。ここ京都・四条河原町は京都最大の繁華街で正月の夕方にも関わらず、たくさんの人が街に繰り出していました。さて、今夜の宿舎はどこかと言いますと、今いる河原町から阪急電車で1駅戻った四条烏丸駅から徒歩5分程にあるビジネスホテル(マルコーイン・京都)です。京都市内には東山と宇多野にYHがありますが、地下鉄東西線の駅に近い東山YHは予約をしようした時点で既に満室となっている事に加え、宇多野YHは市街地からかなり離れた所にある事もあって、YHの宿泊を断念。インターネットでホテルを探す事にしました。すると正月休みにもかかわらず1泊朝食付5,250円と言う格安のプランを発見。そのプランで泊まったのが、ここ(マルコーイン・京都)です。ホテルの周りはどちらか言えばビシネス街で人影は、まばらですが徒歩1分の所にはコンビニや100円ショップがあり、夜食の購入などが出来て、大変便利です。そして20時前にホテルに到着。お疲れ様でした。宿泊する部屋はこちらです。

2005年1月4日

午前9時過ぎ、チェックアウトと一緒に、お土産の発送とキャリーサービスの手続きを終え(キャリーサービスの詳細は後程)ホテルを出発し、四条烏丸駅へ。地下鉄烏丸線の改札機に(スルッとKANSAI 2DAYきっぷ)を通し、3日目の旅行がスタート。まずは地下鉄を乗り継ぎ、御陵(みささぎ)駅へ。ここで京阪京津(けいしん)線浜大津行きに乗り換えです。

京阪京津線は、かつて三条駅から出発していて東山YHの前を路面電車のように走っていましたが1997年10月に地下鉄東西線が開通。同時に京津線の一部区間が廃止され、浜大津⇔御陵⇔京都市役所前で京津線と地下鉄との相互直通運転を開始し、現在に至っています。御陵からおよそ15分で浜大津駅に到着し、すぐに石山坂本線に乗り継ぎ更に15分で坂本駅に到着。そして京阪坂本駅から10分程歩いた所にあるのが、比叡山ケーブルのケーブル坂本駅です。比叡山ケーブルはケーブル坂本駅と世界遺産延暦寺の最寄駅ケーブル延暦寺駅をおよそ11分で結んでいて、私が今使っている(スルッとKANSAI 2DAYきっぷ)でも乗る事が出来ます。そしてケーブルカーがケーブル延暦寺駅に到着そこで待受けていたのが寒さと雪景色です。ケーブル延暦寺駅の標高は654Mで一般的な気温の計算式では100M上がる毎に0.6度下がると言われていますから、この日の京都市内の最高気温は11度だったとしても、ここでは7℃位まで上がらないと言う事になります。

そのケーブル延暦寺駅から10分程歩いた所にあるのが、世界遺産にも登録されている比叡山延暦寺です。私は根本中堂(こんぽんちゅうどう)などがある東塔エリアを訪れましたが、3が日も終わり、比叡山エリアを行き来するシャトルバスも冬季運休。更には京都市内まで行かれるドライブバスも本数が限られている事から訪れる人は予想以上にまばらでした。そして檀家さんが休憩する施設の前では比叡山高校野球部の方々が雪かきを手伝っていました。

夕方辺りも暗くなって来たのでJR京都駅烏丸口の方に移動しました。到着してすぐに、先程もちゃっとご紹介したキャリーサービスの案内所へ。このキャリーサービスと言うのは重い旅行カバンを持たずに京都観光を楽しんでもらうと言う全国に先駆けて導入した画期的なサービスで、サービスを扱っている宿のフロントに大方の宿のチェックアウトタイムである午前10時までに預ければ、その日の14時→20時の間で自分の都合がつく時間に烏丸中央口地下1階(地下中央改札口そば)にあるキャリーサービス案内所で荷物を受け取る事ができます。荷物をコインロッカーに預け替えし今度は京都タワー浴場へ。京都タワー浴場はその名の通り国際都市京都のシンボル京都タワーの遥かしたにある地下水を利用したお風呂で、朝7時→夜8時まで開いています。料金は750円と街の先頭よりは割高ですが、スルッとKANSAIフリーきっぷに附属している割引券かYHの会員証を持っていれば600円で入る事が出来ます。

そしてそうこうしている内に京都駅構内のお店の一部がシヤッターを締め始め、私が乗る格安夜行バスの発車時刻が刻一刻と迫ってきました。そして21時10分JR京都駅烏丸中央口バス乗り場から新宿駅新南口行き青春ニュードリーム京都号が出たのに続いて、21時20分頃に東京駅行きの青春ドリーム京都・奈良号が入って来ました。この青春ドリーム京都・奈良号は車内は4列シートと狭いながらも片道運賃が5千円と東京→大阪の一般的jな高速バスより実に4割も安い事から若い女性を中心に利用者が多く、この日もほぼ満席で京都駅を出発しました。京都駅を出ておよそ75分で名神高速道路多賀サービスエリア(SA)に到着。ここで1回きりの休憩タイムです。1回きりって?一体どう言う事なのとお思いでしょうが、三度び九州編でもお話しました通り、夜行長距離バスでは、睡眠時間を確保する為、お客さんがバスから降りる事が出来る回数を制限していて、路線やバス会社に
よっては一度バスに乗ると目的地までバスから降ろしてくれない所もあります。ちなみに私が今乗車しているJRバスの京阪神⇔東京・新宿線では1回だけ休憩時間が設けられていて、京都→東京線では、ここ多賀SAでその逆の東京→京都線では東名高速足柄SAで休憩時間があります。SA内には最新の道路状況を表示する機械があって、それによると、静岡県内の東名高速で事故があり通行止めと言う情報が。この先は東京駅まで降りられない事だし、まだまだ先の方での事故と言う事で一応頭の中に入れ込んでおき、再び車内へ。22時55分バスは多賀SAを出発。それと同時に車内も消灯。それでは狭い車内ですが、ごゆっくりお休み下さい。

2005年1月5日

おはようございます。ロンドン・スタンフォードブリッジでのプレミアリーグ チェルシーVSミドルズブラ戦がハーフタイムに入った頃、青春ドリーム京都・奈良号は神奈川県内を走行中でしたが、東名高速での事故による通行止めの影響で、東京駅到着予定時刻を10分程回っていた、午前5時35分頃バスは東名横浜町田IC付近を通過。睡眠時間が伸びたとは言えこのバスは当初の予定より遅れて運転している事が分かりました。長らくのご乗車お疲れ様でした。青春ドリーム京都・奈良号は6時15分、定刻より約50分遅れで東京駅日本橋口に到着。東京駅から東海道線で横浜までバックし、午前7時出発から約69時間半ぶりに横浜駅に戻り、全日程を終えました。