名古屋往復24時間

2004年5月1日

いよいよ待ちに待ったゴールデンウイーク(大型連休・GW)が始まりました。私の場合GWは例年近場に行く事が多いですが、今年は名古屋の方へ24時間の旅に行って参りました。なぜ24時間の旅なんですか?と言われそうですが、それは旅行記を最後まで読んで頂ければ分かります。1日23時 三ッ沢を出発し、24時間の旅がスタート。まずは地下鉄の駅前のコンビニに寄り、パンやおにぎりなどを購入し、三ッ沢上町駅から地下鉄に乗車し横浜駅へ。駅に着いた時には、既にJRから地下街(ザ・ダイヤモンド)への階段・エスカレーターが閉鎖され、横浜駅西口からの路線バスも全て終了しているのにも関わらず駅周辺には、たくさんの人が繰り出していていました。そして夜行列車に乗る為に南口改口に向っている時に地下鉄の駅舎の方から何やら声が。そうです。終電の時間が迫ってきているんです。手もとの時計を見るとまだ夜行列車の発車まで時間があったので地下鉄のきっぷ売場に行って見ると、そこには最終電車の発車時刻をお知らせしているボードが置いてあり、駅構内には最終電車である事を伝える放送が随時流れていました。そして23時54分頃上大岡方面上永谷行きの最終電車が入って来ましたと言う放送が流れると、改札にいた駅係員が慌てて駅にやって来たお客さんにどちらまでですが?と訪ね、(○○○まで)とお客さんが答えると、駅員さんが(そのまま乗っちゃて。横浜から乗ったと言っといて)と言う昼間では絶対あり得ない光景が見受けられました。

2004年5月2日 日付が変わった直後に改札を通りJR横浜駅6番線ホームへ。0時10分、そこへ夜行快速列車ムーンライト(ML)ながら号大垣行きが入って来ました。

これまでにも何度かお話しました通り、このムーンライトながら号は東京と岐阜県の大垣を結ぶ夜行快速列車で日本中のJR在来線が2,300円で1日乗り放題の青春18切符が使えるシーズンには週末を中心に指定席が満席となる事が度々ある人気列車です。ただGW期間中は(青春18切符)の設定がない事や最近では東京⇔大阪が片道五千円程の格安夜行バスが登場した事もあって、この日の指定券は乗車日の1週間前でもまだ席が残っていて、あるインターネットの掲示板に(大阪へ行きたいが夜行バスは全部ダメ。新幹線に乗る金がない。どうしよう)と悩んでいる方にこの列車の臨時便(後でお話します。)を教えてあげる程でした。サッカー日本代表でもあるプレミアリーグフルアムの稲本潤一選手が4ヶ月ぶりにリーグ戦でフル出場を成し遂げた直後の1時04分、ながら号は小田原駅に到着。ここから一部の車両が自由席となる為指定席を取るのを忘れた人や短距離利用の人が結構乗ってきました。小田原を出て少しした後に車内放送を一時中断するとアナウンスが入り、暫し眠りに着きました。そして、ヤンキースの松井秀喜選手とマリナーズのイチロー選手がデーゲームに出場している最中だった、3時35分頃浜松駅到着時点で一度が目が覚めました。浜松駅でまだ20分停車する為、気分転換にホームに降りてみようかなーと思ったその時、丁度隣りのホームに臨時夜行列車(MLながら91号)が入って来ました。この列車は全区間・全車指定席である事に加え、今私が乗っている定期列車のMLながら号は豊橋駅から各駅停車になるのに(但し、三河塩津と尾頭橋は通過)対し、ながら91号は豊橋を出ると一気に名古屋までノンストップで運転され、大垣駅到着もおよそ1時間も早まる事から多少の空席は出ているものの、多くの乗客が乗っていました。

おはようございます。MLながら号は6時05分名古屋駅に到着。私が乗っていた1号車は名古屋駅まで指定席だったのに加え、値段も夜行バスとそんなに変わらない事もあって名古屋近郊にお住まいの方がディズニーリゾートや東京を楽しんだ帰りに使う方が多く、名古屋駅が着いた時には
半分以上の乗客が下車しました。これに合わせて東京よりでは名古屋止りとなる7号車から9号車を切り離し作業も行われ、ここから終点大垣までは6両編成での運転となる為か1号車は空いているのに、最後尾となる6号車はデッキで立っている乗客が見受けられる程の混雑となっていました。この日のメインイベントであるデーゲーム(中日対横浜)は14時プレーボール予定なので午前中は名古屋の街をちょっとぶらぶらしようと思っているんですが、時間が余りにも早いのでここは休憩がてらネットカフェに行く事になり、事前にインターネットで調べた所、名古屋駅周辺よりも中心部の栄(さかえ)の方にネットカフェが多かったので名古屋駅から地下鉄桜通線に乗り栄に程近い、久屋大通(ひさやおおどおり)駅に向いました。ちょっと待って!こんな朝早くやっている所なんてないじゃないの!?と聞かれそうですが、そんな心配は要りません。大半のネットカフェは、24時間営業で私のように夜行で着いた時の休憩場所にしたり、終電を逃がした人が始発まで過ごしてたりする事ができます。今回私が寄ったのは地下鉄名城〈めいじょう)線の栄駅と久屋大通駅の中間にある(たての街ビル)と言うビルの3階にあります。(メディアカフェ ポパイ)です。このお店は博多駅交通センター(正確には福岡交通センタービル)や大阪・梅田など全国各地にチェーン店を持っていて、私が各地へ旅行に行った先にチェーン店がある場合は、必ずと言う位立ち寄ります。私が入ったのはリラックス席と言う1人用の個室で室内にはインターネットに接続しているパソコンとテレビが並んで置いてあって、テレビはNHKの総合・教育と東海地区の民放各局の番組の他、一部のCS放送も見る事が出来ます。ただ気をつけておきたいの1つ。それは、同じ系列局でも、地域が変わればチャンネルが違う場合がある事です。特に私の住んでいる横浜を始めとする首都圏と、名古屋地区では全ての系列で番号が違います。例えばフジテレビ系の場合、キー局のフジテレビは8chですが、名古屋地区の東海テレビは1chになります。ところで、テレビと言えば、なくてはならいのがそう、電波塔です。東海地区のNHK・民放各局の電波を発信しているテレビ塔は名古屋でも有数な観光地として知られていますが、名古屋にはそのテレビ塔を大きく上回るノッポビルがあります。それはJRセントラルタワーズです。このビルはJR名古屋駅の改札口から通路でつながっていて、その高さ(245M)は横浜のランドマークタワーには及ばないもの、池袋のサンシャインビルや新宿の都庁第1本庁舎と、ほぼ同じで、東海地方では最も高い高さを持っています。で、次に紹介するのはこのセントラルタワーにあるパノラマハウスと言う展望施設です。この施設へは名古屋駅の桜通口近くにあるタワーズシャトルと呼ばれるエレベーターで12階に向い、そこにある入場口で入場券(大人1人700円)を券売機で購入し係員にきっぷを見せて専用エレベーターに乗ります。専用エレベーターは入場口のある12階からパノラマハウスのある51階まで36秒と言う驚異的な早さで運びます。その為、大型連休中にも関わらず待ち時間なしでエレベーターに乗る事が出来ました。そしてエレベーターを降りるとハウスからは名古屋市内の大パノラマが広がり、その一角には名古屋駅に発着する新幹線やJR在来線を見る事が出来るコーナーもあります。

パノラマハウスを後にし、1階に下りてきて見ると名古屋駅構内はこれから旅行やレジャーに行く為にJRを利用する人や買い物客などで大変な人だかりになっていて、(連休真っ只中なんだなー)と言う光景が見受けられました。昼過ぎ、駅の売店でみそカツ弁当を購入し、JR中央本線
大曽根経由で、ナゴヤドームへ。その途中1区間だけ使ったのが、ゆとリーとラインと言う交通機関です。この(ゆとり-とライン)は国内でも珍しい鉄道とバスの利点を組み合わせた新交通システムでここから小幡緑地と言う所までは高架専用軌道を通る為、通勤時間帯でも定時運行できる他、デュアルモードと言う制度を使う事で郊外の一般道路では普通の路線バスとして運転する事も出来ます。

大曽根からゆとりーとラインで約3分でナゴヤドーム前矢田バス停に到着。ここから歩いて4・5分に所にあるのが、中日ドラゴンズの本拠地ナゴヤドームです。この日は中日VS横浜のデーゲームが行われる事から、試合開始の14時に近づくに連れ、多くのドラゴンズファンが続々とドームの中へ入っていく一方、チケット売場の前には試合開始まで、あと1時間を切っているにも関わらず、当日券を求める人たちが長蛇の列を作っていました。

14時00分、いよいよ試合開始です。本日の先発投手はドラゴンズがプロ入り通算50勝にリーチがかかっていた、川上憲伸ベイスターズがドラゴンズから大阪近鉄を経て今シーズンからベイスターズに入った、門倉健です。試合はドラゴンズのエース、川上が3回までベイスターズ打線を完全に封じ込め、打線も2回にアレックスがソロホームラン、4回には井上が2ランを放ち、5回を終わって3-0とドランゴンズの3点リードで前半を終えました。試合の動向も気になりますが、せっかく、ナゴヤドームまで、来たんですから、ここでドームの中をちょっとのぞいて見る事にしましょう。私が現在観戦しているのは、8ランクある座席のうちの、ほぼ真ん中に位置するパノラマB指定席と呼ばれる所でグランドレベルから見ますと1塁側(ドランゴンズサイド)ベンチのはるか上の方に位置しています。そして、席を一旦離れドーム内の通路に歩いていると、何やらTVを見ている人が・・・。それもそのはず、ここはTVモニター付きの喫煙コーナーです。ナゴヤドームの客席は全席禁煙となっている為、肩身の狭い愛煙家はここにあるモニターTVで試合を楽しみながらタバコを吸う事が出来ます。

さて試合の方はと言いますと、3-0のまま最終回9回へ。9回表ベイスターズは先頭バッター内川がサードゴロに倒れて1アウト。(川上完封まであと2人!)と思いきや、世の中そうは甘くない。続く佐伯・ウッズと連打を浴び、更には古木には四死球を与え、1アウト満塁のピンチ。ここでドランゴンズは川上に替えて、落合英二を投入。金城にタイムリーを打たれ1点は奪われたものの、後続を抑え試合終了。結局試合は3-1でドラゴンズの勝利となりました。

ドラゴンズ戦終了後、名古屋の中心地(栄)を経由してJR名古屋駅まで戻ってきました。試合が比較的早く終わった事や私が持っている(ぷらっとこだま)の指定列車までまだ時間があったので、味噌煮こみうどんを食べる事にしました。

この旅行記で名古屋を取り上げているのは今回が始めてですが、私自身はJ1名古屋グランパスの試合などで2・3回名古屋駅に降り立っていて、その度に店の名前は忘れましたが、松坂屋名古屋駅前店が入っているビルの7階にある味噌煮こみうどんが食べられる店によって食べますが、何より辛さが強烈ですので辛いのにあまり強くない方は控えて方がいいかも知れません。スタートから21時間。そして名古屋駅に着いてから14時間程が経過した20時01分。新幹線こだま480号が名古屋駅を出発。今回も帰路はJR東海ツアーズの格安商品ぷらっとこだまを利用。私が利用した日は新幹線回数券が使えない、大型連休の超繁忙期だった為、通常より1,000円程高い上、主要時間ではのぞみ号やひかり号に完敗しているものの、普通に新幹線の指定席を取るより安い上、新横浜・東京への(ぷらっとこだま)設定列車の最終便ともあって(参考までに名古屋発東京行き(のぞみ号)の最終は22時10分)何人かの人が私が持っていたのと同じクーポン券を持っていて実際私が座っていた席の隣りには、浜松からぷらっとを利用して乗った人がやって来て車掌さんからスタンプをもらっていました。そうこうしている内に列車は北上を続け、22時半過ぎ、名古屋駅からおよそ2時間半で新横浜に到着。名古屋往復24時間の旅はこうして幕を閉じました。